白い女の赤い鍵(仮決定) 1−2
2004年7月3日 小説「おっせえよ直人ー」
ラジオ体操会場には既にいつも通りの面々がそろっていた。
いなかったのは直人だけのようだ。
友人の番家純一と三綱靖が直人に声をかけてくる。
「今日こないのかと思ったよー」
「直人寝坊してもおかしくねぇからなぁ」
「違うんだよ、何か、変な女がいてさ」
目を光らせる靖。
「変?変質者ってことか!?うっわー見てみたかったなぁ!」
「いや、俺もそう思ってたんだけどさ、実際怖いもんだぜ?」
怖いもの見たさというものはあるもので、小学生は興味津々なのだった。
「よーし、じゃあ、始めるぞ〜!」
声高らかにラジオにスイッチを入れたのは、高校生の白井優男だ。確か受験生だと聞いたが、こんなことをやっていて大丈夫なのか、とか心配になったが、受験のことはよくわからないので直人は考えるのをやめた。
そして、ラジオから誰もが一度は聞いたことがあるであろうお決まりの歌が流れ出る。
『あーたーらしいーあーさがきた きーぼーうのあーさーだ
よろこーびにむねをひーらけー おーおぞーらあーおーげー』
直人はこの曲を聴くたびに不思議に思った。
毎日毎日確かに楽しい。その日によって遊びにいくところも違う。
それでも、どう考えても新しい朝だと思えないのだ。
結局は同じことの繰り返し。
それが嫌なわけじゃない。
夏休みの間は学校にいかなくてすむ。
宿題なんてやる気はおきない。だから勉強もすることもない。
幸せで、それでいて平凡な毎日の繰り返し。
小学生にとっての40日間は気が遠くなるほど長く、それこそ終わりがないかのような。
どうしても、直人にはそれが新しい朝だとは思えなかったのだ。
そして今日も、いつもと代わり映えのない仲間と、ラジオの音で、いつもと変わらない一日が始まるはずだった。
あの、白い女を除いて。
――――――
番家純一(ばんけ じゅんいち)
小学6年生。
三綱靖(みつな やす)
小学6年生。
白井優男(しらい やさお)
高校3年生。ラジオ体操のラジオ当番。
(登場人物の名前、アナグラムだったりします。だから、時々無理が生じてます(爆))
ラジオ体操会場には既にいつも通りの面々がそろっていた。
いなかったのは直人だけのようだ。
友人の番家純一と三綱靖が直人に声をかけてくる。
「今日こないのかと思ったよー」
「直人寝坊してもおかしくねぇからなぁ」
「違うんだよ、何か、変な女がいてさ」
目を光らせる靖。
「変?変質者ってことか!?うっわー見てみたかったなぁ!」
「いや、俺もそう思ってたんだけどさ、実際怖いもんだぜ?」
怖いもの見たさというものはあるもので、小学生は興味津々なのだった。
「よーし、じゃあ、始めるぞ〜!」
声高らかにラジオにスイッチを入れたのは、高校生の白井優男だ。確か受験生だと聞いたが、こんなことをやっていて大丈夫なのか、とか心配になったが、受験のことはよくわからないので直人は考えるのをやめた。
そして、ラジオから誰もが一度は聞いたことがあるであろうお決まりの歌が流れ出る。
『あーたーらしいーあーさがきた きーぼーうのあーさーだ
よろこーびにむねをひーらけー おーおぞーらあーおーげー』
直人はこの曲を聴くたびに不思議に思った。
毎日毎日確かに楽しい。その日によって遊びにいくところも違う。
それでも、どう考えても新しい朝だと思えないのだ。
結局は同じことの繰り返し。
それが嫌なわけじゃない。
夏休みの間は学校にいかなくてすむ。
宿題なんてやる気はおきない。だから勉強もすることもない。
幸せで、それでいて平凡な毎日の繰り返し。
小学生にとっての40日間は気が遠くなるほど長く、それこそ終わりがないかのような。
どうしても、直人にはそれが新しい朝だとは思えなかったのだ。
そして今日も、いつもと代わり映えのない仲間と、ラジオの音で、いつもと変わらない一日が始まるはずだった。
あの、白い女を除いて。
――――――
番家純一(ばんけ じゅんいち)
小学6年生。
三綱靖(みつな やす)
小学6年生。
白井優男(しらい やさお)
高校3年生。ラジオ体操のラジオ当番。
(登場人物の名前、アナグラムだったりします。だから、時々無理が生じてます(爆))
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