彼は忘れていた。
彼は疲れ果てていた。
バイトから帰ってきたところだった。特に肉体労働というわけではないが、連日となると辛いものがあった。
さらに彼は、まだ学生であった。田舎から都会の大学へ。
一人での生活と、授業と、バイト。その繰り返しでは、やはり疲れは溜まってしまうのだった。
やりたいことがないわけではない。だが、これほど忙しいとなかなかやりたいことだけやるわけにはいかないのであった。
帰り着くなり、いきなり布団に倒れこんだ。
「あー、風呂、入らなきゃなぁ・・」
最早湯船につかることすら面倒なほどだった。
しかし、バイトで汗をかいた体をそのままにしておくわけにはいかなかった。
何しろ季節は夏。何もしていなくても汗をかいてしまうというわけだ。
布団に寝転んだまま、彼は、昔もこんなことがあったなぁ、と思い出していた。
クーラーのない部屋で、布団に寝転んで、何か考えていた気がする。窓から見える星は、その時の方が多かった。
あれはいつのことだったか。
ふと、何かを思い出したように彼は立ち上がった。田舎から持ってきたものが入っている段ボールをあさる。
「なつかしいなぁ〜」
中からは、卒業アルバムなどの思い出の品が詰め込まれてあった。
「どの時だったかな・・?」
アルバムを見比べ始める。その時、段ボールの底にあった物に目がいった。
「なんだ・・・コレ?」
それは、鍵だった。
普通の鍵と違うのは、赤い色付きだということだった。
おもちゃのような赤さではなく、自然な赤。錆びついているかのような色である。
しかし、自然にこんな赤がつくわけもなく、不自然といえば不自然であった。
「んん〜?おっかしいな・・なんだっけ・・・」
考えても考えても思い出せない。そして、彼の体をうだるような暑さが包み込んでいく。
「だめだっ、風呂入りながら考えるとしよう・・」
風呂場へ向かう彼の足取りに、全てが面倒であった先ほどの彼の姿はなくなっていた。
彼は、忘れていた。
あれは、いつのことだったか・・
========
友人に触発されて(爆)
以前一度台本にしようとして挫折。小説書いてみて、挫折(爆)
日記になら気がむいたら書けるかな〜とか、日刊とか!(爆)
そんなわけで、書いてくかもしれません〜
彼は疲れ果てていた。
バイトから帰ってきたところだった。特に肉体労働というわけではないが、連日となると辛いものがあった。
さらに彼は、まだ学生であった。田舎から都会の大学へ。
一人での生活と、授業と、バイト。その繰り返しでは、やはり疲れは溜まってしまうのだった。
やりたいことがないわけではない。だが、これほど忙しいとなかなかやりたいことだけやるわけにはいかないのであった。
帰り着くなり、いきなり布団に倒れこんだ。
「あー、風呂、入らなきゃなぁ・・」
最早湯船につかることすら面倒なほどだった。
しかし、バイトで汗をかいた体をそのままにしておくわけにはいかなかった。
何しろ季節は夏。何もしていなくても汗をかいてしまうというわけだ。
布団に寝転んだまま、彼は、昔もこんなことがあったなぁ、と思い出していた。
クーラーのない部屋で、布団に寝転んで、何か考えていた気がする。窓から見える星は、その時の方が多かった。
あれはいつのことだったか。
ふと、何かを思い出したように彼は立ち上がった。田舎から持ってきたものが入っている段ボールをあさる。
「なつかしいなぁ〜」
中からは、卒業アルバムなどの思い出の品が詰め込まれてあった。
「どの時だったかな・・?」
アルバムを見比べ始める。その時、段ボールの底にあった物に目がいった。
「なんだ・・・コレ?」
それは、鍵だった。
普通の鍵と違うのは、赤い色付きだということだった。
おもちゃのような赤さではなく、自然な赤。錆びついているかのような色である。
しかし、自然にこんな赤がつくわけもなく、不自然といえば不自然であった。
「んん〜?おっかしいな・・なんだっけ・・・」
考えても考えても思い出せない。そして、彼の体をうだるような暑さが包み込んでいく。
「だめだっ、風呂入りながら考えるとしよう・・」
風呂場へ向かう彼の足取りに、全てが面倒であった先ほどの彼の姿はなくなっていた。
彼は、忘れていた。
あれは、いつのことだったか・・
========
友人に触発されて(爆)
以前一度台本にしようとして挫折。小説書いてみて、挫折(爆)
日記になら気がむいたら書けるかな〜とか、日刊とか!(爆)
そんなわけで、書いてくかもしれません〜
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